オタク暮らし

『飛野さんのバカ』はキャラが可愛いし、ちょっぴりエッチな百合で最高だけど筋肉が足りない

校舎裏って響きがいいよね。ただ「裏」とついただけなのに、一気に日常から切り離された感じがする。

「裏+社会」

「裏+取引」

一般的な言葉に「裏」とつくだけでなぜ怪しくなるのか。校舎もそれ単体なら健全な言葉のはずで、誰しもが一度は通ったことがある学び舎。学生が勉学に励む場所。青春。通った学校の詳細は全然違うはずなのに、多くの人が漠然とした共通イメージを持てる。

それが校舎裏となると一気に怪しくなる。秘密の場所、秘密の会話、限られた人間だけの空間。ひょっとしたらヤンキーのたまり場でイメージ最悪って人もいるのかな?

『飛野さんのバカ』では、そんな校舎裏を舞台に女の子同士のちょっぴりエッチな秘密の会話が繰り広げられる。彼女たちだけに許された特別な場所での交流。秘密の花園と呼ぶには灰色すぎるけどね。

大人びたクール系の美少女が、意外と耳年増な小動物系の女の子を赤面させ続ける百合漫画。この説明にピンときた人は最後までお付き合いよろしくお願いします。

『飛野さんのバカ』登場人物紹介

小熊

飛野さんのバカ_小熊

本作の主人公。イジられる側。良い人そうという見た目の印象だけでクラス委員長を押し付けられてしまう不憫な娘だが、サボリ魔の飛野さんを放っておけず、いくらイジられても迎えにいく良い人。

飛野さんのバカ_小熊2

意外と耳年増で想像力豊か。飛野さんは肝心なことを言わず、小熊に考えさせることで彼女の勘違いを誘発する。

飛野さん

飛野さんのバカ_飛野さん

校舎裏の一匹狼。イジるほう。いつも物憂げな表情を浮かべひとりでいる。授業はサボリの常習犯で進級できるのか心配になるが、小熊との約束を守ってイタズラしたあとは教室に顔を出している様子。

本人曰く「神社と寺ばっかりの古い街」で幼少期を過ごした。こちらへは中学のときに転校。

『飛野さんのバカ』あらすじ

良い人そうだからでクラス委員長を押し付けられた小熊は、見た目の印象を裏切らない良い人。彼女は授業をサボり続けるクラスメイトの飛野さんが放っておけず、校舎裏まで迎えに行く。

誰も来ない校舎裏でタバコを吸っていた飛野さんに注意する小熊。タバコをやめさせようとする小熊に、飛野さんは「お前が手伝ってくれるならやめてもいいぞ」と返す。

「私にお手伝いできることならなんでもしますっ!!」と前のめりな小熊。そんな彼女に飛野さんが突きつけたタバコをやめるための条件とは、「お前のを吸わせてくれ」だった。

飛野さんのバカ

どこを?

なにを?

どんな風に?

お前も赤ちゃんのころ吸ってたやつが吸いたい」と飛野さん。言わなくても分かるだろと小熊の想像力に投げっぱなす。言われた小熊は母乳的なものを想像して赤面。「バカ!!」と叫びながら教室に戻ってしまう。

お前みたいな、いい人間は自分のような人間に近づかないほうがいいと敢えて冷たくした飛野さんだったが、超がつくお人好しの小熊は校舎裏に戻って来る。そして「私のでよければいいですよ」と自分の身を差し出すのだった。

飛野さんのバカ

覚悟を決めた小熊。彼女を押し倒した飛野さんは制服の裾に手をかける。

「もう取り消せないぞ」

そして飛野さんは、そっと唇を近づける。

飛野さんのバカ

小熊の指に。

からかわれてたと知って恥ずかしくなる小熊。さらに飛野さん、実はタバコがおもちゃだったことも明かす。

自分を置いて教室に向かおうとする飛野さんの背中に、小熊はテレ隠しもあって叫ぶ。

「飛野さんのバカーーーーー!!」



『飛野さんのバカ』を読んだ感想

小熊と飛野さんによる校舎裏での百合

この漫画は主要登場人物を小熊と飛野さんに絞り、彼女たちの関係性とやり取りだけで読ませていく。特に連載開始当初はその傾向が顕著で、小熊には授業に出席している描写があるものの、飛野さんは基本的に校舎裏から出て来ない。

小熊の体を張った交換条件により教室へ連れ出すことには成功しているようだが、しばらく飛野さんが授業を受ける姿は描かれないまま、外界から切り離された箱庭のような空間で2人だけの百合百合しい展開が続く

読者は飛野さんに指を吸われる、耳たぶをねぶられる、媚薬を塗られる(ドンキで買った)などの辱めを受ける小熊の姿を、彼女たちだけの秘密を覗き見るように見せられる。

飛野さんのバカ

飛野さんは小熊をからかって楽しんでいるようだし、小熊も飛野さんにからかわれながらも嫌な感じじゃない。誰も来ない2人だけの場所で、2人だけの時間を過ごす彼女たちの関係は読者の目にも親密に映る。

そこへ大きな転換点が訪れるのは第8話。

校舎裏では見せない小熊の顔

第8話では、はじめて教室にいる飛野さんが描かれる。飛野さんが珍しく朝から教室にいるのを見て喜ぶ小熊。しかし、一方の飛野さんは複雑な顔だ。教室でほかの生徒と話す小熊を見てしまったためである。

飛野さんのバカ

当たり前だけど、校舎裏とは校舎の一部であり、決して全部ではない。そこで見せる小熊の顔は、サボり魔を迎えにくる委員長の側面だけであり、その役割を離れた普段の生活が小熊にもあることを飛野さんは再認識する。

7話かけて秘密の場所でのイケナイコトを描いた上で、その外にも世界や生活が存在することを描く。

飛野さんのバカ

友人と笑い合いながら話している小熊を見て、果たして彼女が自分にそんな顔を向けてきたことがあったかと飛野さんは思い返す。

飛野さんの記憶にある小熊は、いつも怒ったり、困ったり、恥ずかしがったり。そうさせているのは自分だと自覚しているだけに、飛野さんは「こんな女に小熊が笑ってくれるはずもない」と落ち込むのだが、そこへ小熊が近づいてきて……。どうなったかは本編を御覧ください。

校舎裏の一匹狼で登場してきたわりに、飛野さんめちゃくちゃ重い女じゃないですか。

○筋肉☆太郎も読者をからかってる

小熊と飛野さんの関係性においても重要な第8話だけど、加えて読んでほしいのが本編後の後書き。

作者の筋肉☆太郎が毎回1ページ漫画を載せてるのだが、この回は特に読者の反響が大きかった「筋肉☆太郎VSケースで買ったが、びっくりするほど美味しくなかった青汁」シリーズの始まりでもある。

飛野さんのバカ_筋肉☆太郎

第一印象は最悪だったのに、毎日顔を合わせてるうちにあいつのことが気になってきて、会えなくなる(完飲)と会いたくなる感情は恋と呼ぶべきなんじゃないかな。筋肉☆太郎が青汁を迎えに行った(追加注文)回は全米が泣いた。

残念ながら単行本に後書きは収録されておらず、いまのところ「GANMA!」読者だけの秘密のお楽しみ。

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まとめ

「GANMA!」で『飛野さんのバカ』が始まったときの衝撃たるや。百合豚野郎だから即お気に入りからのハート連打だったよね。

小熊はデフォルメされた表情で赤面してるときの表情とリアル寄りの絵柄で恥じらっているときのギャップがいいし、普段は超然としてる飛野さんが小熊から無自覚な反撃を受けて撃沈してしまうのもよさみがある。

2人の関係性に注目しながら俺も筋肉を鍛えつつ楽しみにしていきたい。

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