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日本ラグビーが今後さらに上へ進むために必要なものは

ラグビーワールドカップ日本大会が大盛況ですね。開幕前は「盛り上がらないんじゃないの」なんて言われてましたが、日本代表の快進撃と共に国民も関心を持ち、9月20日の開幕から1ヶ月間で急速に日本人がラグビーのルールを覚えたように感じます。

その日本代表は10月20日に南アフリカと対戦。相手は過去2度のW杯優勝経験を持つ強豪ですが、4年前のW杯イングランド大会では日本が大金星を奪っています。今大会直前に行われたテストマッチでは大差で敗れましたが、大会を通じてチームの完成度が上がってきた日本代表の勝利を期待する声も多かった。

結果は前半こそ3-5で食らいついたが、後半に突き放され3-26の敗戦。史上初のW杯ベスト4進出は次回以降にお預けとなりました。

今大会で生まれた“にわかファン”を大事にせよ

自国開催のW杯は時差もないため多くの人がテレビやスタジアムで観戦。初めてラグビーを見た人も多く「こんなに面白いスポーツだとは思わなかった」との声も挙がっています。

SNS上では“にわかファン”を自称する人が増え、南アフリカ戦後にはNHKの中継で「にわかファンが増えたのがラグビー界の収穫」という話も出ました。

この日、試合を中継したNHKではラグビーの名実況でおなじみの豊原謙二郎アナウンサーは「プラスの意味で、(ラグビーの)にわかファンと呼ばれる人達が生まれた、これは大きなことですね」と、日本ラグビー界にとっての“収穫”を表現。元日本代表五郎丸歩も同調し、「そうですね。ファンもそうですが、ボランティアの方、地域の方、ラグビーに縁のなかった方達がラグビーに携わって盛り上がってくれたこと。本当に感謝したいと思います」と述べた。
ラグビー終戦で「にわかファン」がトレンド入り 豊原アナと五郎丸のやり取りが反響/ラグビーW杯/デイリースポーツ online

日本代表のレプリカユニフォームも売れに売れて品薄らしいですし、間違いなくラグビーブームがきてます。だけど思い出してください。4年前のイングランド大会だって今回ほどではないかもしれませんが、日本にラグビーブーム巻き起こしましたよね。

あの熱どこ行った?

南アフリカ撃破からの4年間で日本のラグビーファンはどれだけ増えたんでしょう。日本協会や、代表選手が多く所属するジャパンラグビートップリーグの運営が、うまく熱い時期を生かせなかったのは痛恨のミスでした。

イングランド大会直後に開幕したトップリーグの試合で、チケットは完売なのに客席はガラガラというニュースを覚えてる人いますか? あぁいう不手際もあったりして4年前は一過性のブームで終わってしまいました。

今回せっかく自国開催でラグビーブーム来てるのだから、今度こそ一過性のブームでは終わらせず、ラグビー文化を日本に根付かせてもらいたいですね。



スピードやスキルで勝ってもラグビーの本質はパワーゲーム

南アフリカ戦後に英国BBCが今後、日本代表がさらに成長していくための課題をリストアップした記事が出ています。

Rugby World Cup: What next for Japan's Brave Blossoms? - BBC Sport 

日本代表の課題
  • 現時点でヘッドコーチやスタッフが未定。日本はジェイミー・ジョセフHC(ヘッドコーチ)を留任させたいだろうが、それはエディ・ジョーンズの時もそうだった(エディは辞めてイングランドHCに就任)。
  • 国内トップリーグだけでは積めない経験を積む場だったサンウルブズが、スーパーラグビーから除外されるため対外試合の機会を確保することが難しくなる。
  • 日本でラグビーはメジャーなスポーツになりきってない。人口1億2600万人いる国だから裾野が広がれば、より大きくパワフルな選手が出てくる可能性を秘めている。
  • 日本代表はスピードとスキルである程度まで勝ち上がったが、ラグビーはパワーゲームなので、そこで常に劣勢に立たされれば難しい試合になる

南アフリカ戦前に「日本代表は体格至上主義を覆す存在」という翻訳記事がメディアに出た。案の定それに「サッカーでいうスペインのようにテクニックと俊敏性で戦う道もあるはず」といったコメントがついていた。

そういう勘違いや思い込みを捨てさせたのが4年前のエディー・ジョーンズ前HCだった。日本人は自分たちが思ってるほどコレクティブ(組織的)でも器用で技術が高いわけでもないし、それを言い訳にして最初から世界と戦える肉体作り諦めてるから勝てないんだと改革した成果がW杯3勝を挙げた4年前のイングランド大会。

今さら「日本人は体格で劣るけどスピードとスキルと集団性で勝負」みたいな、勝てなかった時代の思想に戻って良いものか。



国内トップリーグを盛り上げるのが大事

サンウルブズのスーパーラグビー撤退は決定しているが、日本には現役の各国代表やレジェンドも参加するジャパンラグビートップリーグがある。今大会の中継でも「日本の○○でプレーしています」「今大会後に日本の○○に加入します」など、日本のチームに所属する代表選手の情報が読み上げられる場面は多々あった。

日本のトップリーグは、南アフリカやニュージーランドといった強豪国の代表経験者も所属するリーグで、日本代表の選手も多くはトップリーグを主戦場に戦っている。

ここを盛り上げていくのが代表の強化やラグビー文化の定着には不可欠。

元ラグビー日本代表の真壁伸弥も「今こそ協会は動け」とTwitterで熱弁を振るった。

2015年イングランド大会の盛り上がりがブームで終わるのを目の当たりにしてきた人間だからこそ、真壁は強い危機感を持って「今度こそブームで終わらせてはならない」と提言する。

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