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おもい重ねるラブコメ漫画『おもいがおもいおもいさん』1巻発売レビュー

3年の片想いを経て好きだった女の子に告白した軽井沢両。意中の人である面井みとんの返事は予想してなかったOK! ダメもとの告白が成功して喜ぶ軽井沢だが、面井さんは付き合い始めた直後から「結婚して子供は4人」「3年後には婿入り」と暴走し始める愛が重いタイプだった。

どこに地雷が埋まっているか分からない面井さん。少しでも対応を間違えるとすぐに拗ねてしまうが、そんな彼女も可愛いと感じてしまう軽井沢は、愛が重い面井さんに振り回されながらも、自分に向けられるヘビー級な愛を受け止めようとしていく。

無料漫画アプリ「マンガPark!」で大人気のラブコメ漫画『おもいがおもいおもいさん』は、単行本第1巻が2019年3月29日に発売された。

『おもいがおもいおもいさん』を読んだ感想

好きな人も自分のことを好きでいてくれたら、それは嬉しいこと。だけど一方で束縛が強く、ちょっとしたことで拗ねられると面倒くさいなとも感じてしまう。愛とは微妙なバランスの上に成り立っている。

愛の重量オーバーをギリギリ寸前で回避しながら、中学3年間見ているだけしかできなかった面井さんとの仲を深めていく軽井沢。そんな彼が面井さんの愛に圧殺されそうになりながらも、時に「こいつも負けてないんじゃね?」なところを見せるのが笑える。

「最初は重い面井さんに振り回される軽井沢」だったのに、話数を重ねるごとに重井沢化してきて、「こいつら両重いだ」となるのが物語に変化を与え、一本調子になるのを防いでいる。

『おもいがおもいおもいさん』は無料漫画サイト「マンガPark!」で連載中

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『おもいがおもいおもいさん』の見どころ(ネタバレあり)

可愛いの前には重さなど関係ない

面井さんのことが3年間ずっと好きだった軽井沢。友人から「面井さん、高校は女子校行くんだってよ」と聞かされ、このままフェードアウトするなら最後に当たって砕けろと卒業式に告白。まさかのOKで喜んだのも束の間、高校は別々になってしまうねと話す面井さんの言葉にガッカリ。

だが、直後に彼女は「だから私、軽井沢くんの学校に転校するね」と最初の爆弾を投げつけてくる。

おもいがおもいおもいさん第1話

その後も「軽井沢くん8月生まれだよね。って事は高3で学生結婚が可能だね! 楽しみだな~2年ちょっと」と追加のボム。

次々に投下される面井さんからの「お願い」に戸惑う軽井沢は、ひょっとしてからかわれてるだけなのか? 断るなら普通に断ってほしかったな、本気だったら本気だったでこの重さは付き合っていくのがしんどいぞと戸惑う。

おもいがおもいおもいさん第1話

そんな彼に「告白してくれてありがとう」と言う面井さん。その可愛さに最前まで悩んでいたことなど忘れる軽井沢。

おもいがおもいおもいさん第1話

面井さんの重さに戸惑う→最後の1ページは上段に面井さんの大ゴマで決め台詞→最後の1コマは軽井沢の言葉で締めの流れが定番化。シリーズを通して見られる。

実は軽井沢の告白を待ち続けていた面井さん

そもそも、なんで面井さんは軽井沢のことがそんなに好きなのって思うよね。設定的には面井さんって才色兼備な頑張り屋で、中学時代はイケメンからの告白を断ってたことになってる。

そんな面井さんが、言ってしまえばイケメンでもない、飛び抜けて勉強やスポーツができるわけでもない、平凡な軽井沢のどこに強く惹かれたのか。

その謎が明かされるのは第5話。どうして俺のことそんなに好きなのと軽井沢が質問して、面井さんが3年前を回想する。

当時の2人に接点はなかったが、たまたま面井さんは「好きな人は面井さんかな」と軽井沢が話している現場に遭遇してしまう。ただ、この時点で面井さんは軽井沢の名前も知らないから、心の中で「気持ちは嬉しいけどごめんなさい」と断る。いまだったら絶対に考えられない。

このときはそれだけで終わったんだけど、その後も面井さんは軽井沢が「面井さんのこと好きなんだ」と話している現場にたびたび遭遇する。情に流されてとかほだされてとかだけじゃないんだろうけど、ここまで好きだ、好きだ言われると面井さんも徐々に軽井沢のことが気になってくるよね。

おもいがおもいおもいさん第1話

だけど2人の仲は中学じゃ卒業式の日まで進展しなかった。なぜか? 軽井沢が面井さん本人に直接「好きだ」と言わなかったから。

軽井沢は自分に自信がなかった。「俺と面井さんとじゃ釣り合わないよ」「どうせ告白しても無駄だろ」とウジウジ悩み、具体的な行動は起こせないまま時間だけが過ぎていく。その間に面井さんは校内で有名なイケメンの告白を断る。

軽井沢は考えた。「あいつで無理だったら、やっぱ俺じゃ告白するだけ無駄だよ」って。想いをアクションに起こすためのハードルが上がる。でもね。違うんだよ軽井沢。実は面井さんも年単位で軽井沢の告白を待ってたんだ。だからイケメンを振ったんだよ。

面井さん側からすると自分のことを好きだ、好きだと言ってるやつがいることは分かってる。そんな一途に想われて悪い気はしない。だけど、こっちから「あんた私のこと好きなんでしょ。さっさと告白してきなさいよ」と言えるはずない。

面井さんは面井さんで、やきもきしてるわけ。さっさと直接言ってこいや、と。

おもいがおもいおもいさん第1話

だから卒業式の日に軽井沢が告白してきたのを、やっと言いにきやがったと感じてた。

“待”ってたぜェ!! この“瞬間《とき》”をよォ!!

お前ら似た者カップルだよ

軽井沢は作中で何度も「面井さんの愛が重い」とつぶやき、タイトルも「おもいがおもいおもいさん」になっている。だから初見の読者には彼女の愛が重いラブコメなんだなと思われるけど、実は軽井沢もヤバイやつだよ。

世界を面井さんと面井さん以外で認識してるんじゃないかと思わせる節がある。はじめて面井さんの家に行った回では、彼女の一卵性の双子である妹が本人と入れ替わってイタズラする定番の流れがあるんだけど、まったく軽井沢は騙されないね。

それどころか「さっきから面井さんの真似して気持ち悪いよ」と一蹴する。

おもいがおもいおもいさん第1話

一卵性双生児だから顔が似てる。漫画だから余計に似せて描かれてるのに「顔が全然違うじゃん」と相手にしない軽井沢。妹と母親も「こいつの目にはなにが見えてるんだ」とドン引き。

高校で同じクラスになった面井さんが軽井沢に弁当を作ってきた回では、自分の好物ばかり詰め込まれた弁当に面井さんのリサーチ力を感じ、軽井沢が恐怖する場面が描かれている。

だけど、好きな人の好物くらい知ってるでしょな流れになると、軽井沢は面井さんの好物をスラスラと答えられてしまう。それを近くで聞いて青ざめるクラスメイト。

おもいがおもいおもいさん第1話

中学の卒業式で告白したってことは、春休みを経て高校入学まで長くても1ヶ月くらいでしょ。果たして1ヶ月の情報量なのか?

軽井沢は面井さんのことクレイジー扱いするけど、ちょくちょく実は一番クレイジーなのって軽井沢じゃないかと思わせる描写が出てくる。










『おもいがおもいおもいさん』と合わせて読みたい漫画

『恋愛暴君』

普通の高校生・藍野青司のもとに、任意の相手を強制的にキスさせ恋人同士にする「キスノート」を持った天使の少女・グリが現れたことから騒動が巻き起こり、否応なく青司はハーレム展開に巻き込まれていく。

ただ、ハーレム要因が腐趣味の天使、青司のことが好きすぎるクレイジーサイコ同級生、お姉さま好き好き大好きな妹キャラ、痛いの大好きな変態と変化球揃い。

青司は憧れの存在だった緋山茜と両想いだったことを知り、キスノートの力で恋人になるが、実は彼女が青司を溺愛する余り彼に近づく女をグルカナイフで排除しようとするヤンデレだったことが発覚。その行動力と迷いのなさにドン引きしてしまう。

まとめ

彼女の愛が重いだけだと、ラブコメとしてはありがちで一本調子になってしまうところを、彼氏側も負けないくらい重い人物にすることでバランスが取れてる。

基本的な流れが固まってて毎回ほぼ一緒と言えなくもないが、面井さんの重さのバリエーションだったり、軽井沢のほうが重い回を入れることでマンネリ化を防ぐ。

おもいがおもいおもいさん言ってることは正論なんだけどな~

間違ってないんだよ。言ってることは間違ってないんだけど、なぜかヤバさを感じる。

彼女の愛が重いっていうと目のハイライト消してヤンデレ展開になってしまう漫画が多いなか、正気を保って(?)軽井沢を愛し続ける面井さんは可愛いよ。

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