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『サエイズム』2巻ネタバレビュー…早すぎた冴との直接対決は意外な展開に?

こんにちは、くじらさん(@kuzira8)です。今回は『サエイズム』2巻のネタバレビューをしていきたいと思います。

1巻を取り上げたのが1ヶ月以上前ですね。過去記事にリンク飛んでもらったほうが分かりやすいんですけど、スマホで画面遷移するのも手間だから簡単に書き出します。

前回までの『サエイズム』

中途半端な時期に転入したことでイジメの標的にされてしまった国木美沙緒。気が弱い彼女は黙って日々を耐え忍び、親にも心配かけまいと相談できずにいた。

ひとりで暗い学園生活を送っていた美沙緒の前に真木冴が現れる。体調を崩して休んでいた冴だが、復帰するや瞬く間に学園の女王に返り咲く。スクールカーストのトップに君臨する冴を眩しく見ていた美沙緒だったが、ある日、いつものようにイジメられているところを冴に助けられる。

初めて自分のつらい気持ちを理解してもらえたこともあり、美沙緒は冴に惹かれていく。最初は冴と仲良くできて美沙緒も大喜び。イジメはなくなり、学園生活は明るいものに変わった。だが次第に冴は美沙緒に対し異常な執着を見せ始める。

それを怖いと思い始めた矢先に美沙緒は古海渡という男子生徒と出会う。彼は自分と冴が同じ中学出身であること、中学時代にも冴は異常な執着心で女生徒を追い詰め死に至らしめていること、その女生徒は自分の幼なじみだったことを美沙緒に話す。

このままでは美沙緒も幼なじみと同じ道を歩むことになると心配する古海は、美沙緒を冴から引き離すダツマキ作戦を開始するのだが……。

詳しく知りたい人は1巻のネタバレビューを読んでください。

『サエイズム』1巻ネタバレ…いじめから助けてくれた彼女はヤンデレでした内水融の漫画『サエイズム』のネタバレビューをしていきたいと思います。自分的には内水融という名前に少し懐かしいものを感じますね。 2...

それじゃ2巻の話をしましょうか。

『サエイズム』2巻あらすじ

バラマキ

古海は冴に恨みを持つ暴走族をけしかけ、彼女が美沙緒の家に行く途中の道で待ち伏せさせる。予定どおり人通りがない場所で暴走族が彼女を取り囲む。しかし、そこに謎のぬいぐるみ人形が現れ、次々に暴走族たちを蹴散らしていく。

最後は冴が自らリーダーにトドメを刺して暴走族は壊滅。何食わぬ顔で冴は美沙緒の家を訪ねた。

自分の家に来る途中でタイミング良く待ち伏せされたのだから、きっと冴は私と襲撃を手引きした人間との繋がりに気づいていると美沙緒は怯える。

そんな美沙緒に冴は「誰かに操られてたことは全然気にしてないからね。これからも…私の知らないところでなら、美沙緒がどんな行動したっていいんだよ。私も私の好きなようにやるだけだから」と余裕の笑みを浮かべる。

このままではいけない。意を決した美沙緒は自分から古海に作戦を提案する。それが実行可能なのは状況的に美沙緒しかあり得ないため、古海は「キミが自分の意思で真木冴に宣戦布告することになるんだぞ」と忠告するが、それでも美沙緒の決意は揺らがない。

美沙緒が考えついた作戦とは、全校生徒が体育館に集まる朝礼のとき、天井から冴が暴走族リーダーの顔を潰した瞬間の写真をばら撒くというもの。

サエイズム2巻

文字通り降って湧いた学園女王のスキャンダルに浮き足立つ生徒たち。

冴の携帯に保存されていた写真を盗めたのは美沙緒しかいない。周囲の喧噪をよそに冴は美沙緒に目を向けます。その視線を受けてなお「これが私の意思だから」と美沙緒は譲りません。

サエイズム

この事態を冴はどうやって収拾するのか。

ウソナキ

大混乱する場を鎮めるため冴はステージに上がる。校長からマイクを借りた冴は、ここに写っているのは自分ではない、だが証明する手段はないと合成写真説で押し通そうとします。

そんな言い訳が通じるかとほくそ笑む古海でしたが、こんな大がかりな嫌がらせを実行させてしまうほど、きっと自分はその人を追い詰めていたんだと思いますと冴は謝罪。涙ながらに謝る彼女の姿に体育館の空気は一変します。

冴に対する同情的な声が集まり、写真は悪質なイタズラという扱いになりました。

美沙緒は決死の反攻作戦が空振りに終わったことで戦々恐々。そんな彼女を連れて冴は古海に会いに行きます。彼が美沙緒の背後に潜む黒幕だと気づいたのです。

冴は美沙緒と古海を卒業した中学に呼び出します。

決戦を翌日に控えた古海は、美沙緒に「明日は絶対に僕をかばうな」と言います。

サエイズム

すべての罪を自分ひとりで背負う覚悟の古海。その決意に美沙緒は同意してしまいます。

サエバン

ついに始まった裁判ではなく冴判。古海は、冴の自己中心的な振る舞いのせいで幼なじみが死んだと彼女を糾弾する。

サエイズム

しかし冴は意に介した様子もなく、「人は誰しもが自らの心の天秤に従って行動する。それはすなわち誰もが自己中心的ということではないのか」「江奈も“日常の継続”と”日常の終焉”を秤にかけて後者の重さが上回ってしまった。死を選んだのは自らの意志だ」と古海の怒気をいなします。

その原因を作ったのは貴様だろうがとなおも責める古海。彼を冷たく一瞥した冴は『服従』か『消滅』かの二者択一を迫ります。

どちらも拒否した古海は改造モデルガンを取り出し、第三の選択肢『殺真木』を決行すべく発砲しますが、そこへ暴走族を壊滅させたぬいぐるみ人間が乱入してきます。

助っ人の介入で追い詰められたかに見えた古海ですが、そこへさらに第二の乱入者がやって来ます。いろいろな意味で顔を潰された暴走族のリーダーです。

サエイズム

ぬいぐるみ人間をバイクで跳ね飛ばしながら登場したリーダー。彼の登場で冴判はバトルロワイヤルの様相を呈してきます。

バクマキ

助っ人の登場でキグルミを排除することに成功した古海。これで一気に形勢逆転かと思いきや、キグルミより冴のほうが強いのは誤算でした。お手製の煙幕に乗じて小刀で襲いかかるも返り討ちにされてしまいます。

冴は反抗的な古海の態度に二者択一の刑をやめ『消滅』を宣言。古海を殺そうとする冴に、美沙緒は改造モデルガンを向けながら異議を唱えます。

「私…今までずっと我慢してきた。イヤだって思っても…言えなかった…でも…もう限界なの…!!」

震える手でモデルガンを構える美沙緒に冴は近づいていき、その銃を下げさせます。美沙緒に私は撃てないよ。

この隙に立ち上がった古海が冴を羽交い締め。最後の最後に取っておいた自作爆弾で冴ごと自爆します。

サエイズム

爆発の衝撃で美沙緒は気を失います。そして目覚めると自分の部屋に寝かされており、その傍には冴の姿がありました。すべて終わったと言う冴。つまり古海は……。

改造銃を向けたときのような悲しいことは言わないで。じゃないと次は冴判沙汰だからと怖い顔で言い残し冴は帰っていきます。

サエイズム

美沙緒に拒絶されたことには心を痛めた様子ですが、帰りの車の中でプルプル震える美沙緒の姿を思い出し、赤面しながら内ももを擦り合わせる姿はド変態です。

サエイズム

発情しとるやないか。



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『サエイズム』2巻を読んだ感想

長編の物語は大きく分けてAストーリーとBストーリーから構成されます。

  • Aストーリー:主人公が直面する外的な障害と葛藤の物語
  • Bストーリー:主人公が乗り越えなければならない自分自身の物語

『サエイズム』では、真木冴が美沙緒に与える有形無形の暴力が外的な障害となり、そこから自由になろうとするも常に冴が上回る形でAストーリー(サスペンス)が進行します。これはメインプロットと言われる部分です。

それと並行して進められるBストーリーでは、美沙緒の内面的な成長が順を追って描かれます。内面的な成長といっても主人公のモノローグがダラダラと書きつねられ、急に「分かった!」と叫んではなりません。

主人公は他のキャラクターと関係する中で刺激を受け、新しい発見をしていきます。だから事件的な出来事を描くAストーリーと、そこで生じた人間関係や心理の変化を描くBストーリー(サブプロット)は互いに作用し合います。

Bストーリーは物語のセットアップで主人公が言われる、何気ない言葉が起点となって始まります。『サエイズム』の起点は、古海が美沙緒に「冴は受動的で自分の意思をはっきり持たない娘が好み」と彼女の嗜好を語るシーン。

そうであるならば『サエイズム』という作品は、美沙緒が精神的に成長して冴をはっきり拒めるようになるまでの物語です。

1巻では古海の作戦に乗っかるだけだった美沙緒が、2巻では自ら作戦を発案したり、改造銃を冴に向けて「こんなのもうイヤだ」と意思表示を始めます。これはBストーリーの進行を感じさせますし、Bストーリーが進行することでAストーリーにターニングポイントが生まれ、物語が新たな方向に転換していきます。

脚本指導者として世界的な権威と仰がれるロバート・マッキーは、物語作りにおいてプロットが重要かキャラクターが重要かの対立を本質的なものではないと言い切ります。

プロットはキャラクターだし、キャラクターはプロットなんだ。どちらかが一方より重要なんていうことはない。

ここまでBストーリーと呼んできたものは、ハリウッドの脚本用語でキャラクターアーク(弧)とも呼ばれます。よく言う「キャラクターは成長しなければならない」「キャラクターの変化を描くのが脚本だ」という言葉は、キャラクターアークをどう構成するかの話です。

アークとは弧のことです。これは言い得て妙でキャラクターの変化は直線ではなく、弧を描くようにして進みます。直線的に最短距離を走ると物語の真ん中あたりで主人公の人間性が完成してしまい、そこから先は引き延ばしに感じられてしまいます。

美沙緒は2巻で冴に「もうイヤだ」と自分の意思を伝えるところまでいきました。しかし、冴への恐怖が抜けきってない彼女は、まだ完全に己を貫けるほど強くありません。修行不足なんです。

真木冴という怪物を倒すために必要なのは、改造銃でも爆弾でもなく、美沙緒が精神的に成長して彼女の束縛を跳ね返せるようになることでしょう。

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